SakanaAIとは?注目されている理由やサービスについて解説していきます

デジタルツール



みなさんはSakana AIを知っていますか?今、日本の会社「Sakana AI」が世界中から注目されており、約300億円近い投資を受けています。今回は、Sakana AIについて詳しく解説していきます。


この記事の情報

・Sakana AIってどんなAIなの?
・サービス内容
・chatGPTよりもコストが手軽になる可能性がある
・Sakana AIは上場しているのか
・Sakana AIの設立メンバー



AIがわからない人でも、なるべくわかりやすいようにまとめてみました。それでは、どうぞ。

SakanaAIとは?

Sakana AIは、東京を拠点とする生成AIの研究開発企業で、2023年に設立されました。AI技術を活用して、日本の文化や芸術を表現することを目指しており、浮世絵風の画像生成モデル「Evo-Ukiyoe」や、古典籍の挿絵をカラー化する「Evo-Nishikie」を公開しています。


Sakana AIは、海外で1億ドル(約100億円)以上の資金を調達し、NVIDIAと提携したことを発表しています。


さらに、日本のメガバンクからの投資も受けており、企業価値は11億ドル(約1600億円)を超え、日本発のスタートアップとして最速でユニコーン企業の仲間入りを果たしました。


ユニコーン企業とは、評価額が10億ドルかつ設立から10年以内のスタートアップ企業です。


Sakana AIは上場しているの?株価は?

Sakana AIは上場しておらず、株価も公開されていません。ただし、注目企業ですでに大手金融会社から数百億円投資されており、今後目が離せない状況です。

Sakana AIのメンバー

ここからは、Sakana AIを立ち上げたメンバーについて紹介します。有名な人たちが集まっています。


David Ha(CEO)

元Google Brainの研究者で、トップを務めた経験があります。そして、Googleを退職した後、Stability AIという英国のユニコーン企業の研究トップとして活動しました。AIの分野で多くの実績を持ち、2023年にSakanaAIを設立しています。

Google BrainとはGoogleが開発したAIを研究する専門部署です


Llion Jones(CTO)

2017年に発表された著名な論文「Attention Is All You Need」の共著者です。この論文が現在の生成AIに数多く応用されています。Googleで8年間働いた後、SakanaAIを共同設立しました。

Attention Is All You NeedとはAIの従来の言語処理(日本語や英語などを理解する能力)とは大きく違う方法を提唱した本です。


伊藤 錬(COO)

外務省出身で、メルカリの執行役員としても活躍しました。組織運営や事業展開を担っています。

Sakana AIはどんなサービスを提供しているのか

ここからは、具体的なサービスの内容について紹介します。ちなみに、Sakana AIのトピックスについては、こちらから最新情報が確認できます。気になる人は確認してみてくださいね。


浮世絵風の画像生成(Evo-Ukiyoe)

Evo-Ukiyoeは、日本の伝統的な浮世絵スタイルの画像をAIを使って生成できるサービスです。細かいところまで作り込まれており、とてもクオリティが高い画像生成ツールです。画像を確認してみたい人は、こちらからどうぞ。

古典籍の挿絵カラー化(Evo-Nishikie)

歴史的な白黒の挿絵や図版を現代風にカラー化する技術を持っており、古典籍を保存したり教育に使用する時、役立つサービスです。

Evo-UkiyoeとEvo-Nishikieを使ってみたい人は、Sakana AIの公式Xにリンク先が載っています。

AIサイエンティスト

研究者をサポートする「AIサイエンティスト」というサービスもあります。AIが研究プロセスを自動化し、新しいアイデアの生成や実験の設計、論文執筆を提案するサービスです。

テーマを決めると、研究アイデアの発案、実験の設計・実施、結果の収集と分析までをすべてAIが自動で行い、結果をもとに研究論文を執筆します。この技術が発展していけば、未開拓研究分野をAIが自動で進めていくことができます。

進化的モデルマージ

異なるAIモデルを組み合わせて、高度な能力を持つ新しいモデルを作り出すことができます。たとえば、文章を理解するAIと画像生成AIを組み合わせることで、文章に基づいた画像を自動で生成することができます。


簡単に言うと、画像を見て映像を認識し、質問に答えてくれます。chatGPTの画像認識のような機能です。それ以外にも、この技術を応用することで特定分野で高性能なツールを開発することが可能です。

AIコンステレーション

小型AIを複数連携させることで、効率的に複雑なタスクをこなす「AIコンステレーション」というサービスも提供しています。この技術は、計算コストを抑えつつ、高度なAI機能を提供することが可能です。

Saka AIの仕組み

SakanaAIの仕組は主に以下の2つから成り立っています。

複数のAIを連携させて動作させる

一つの大きなAIではなく、いくつかの小さなAIを連携させる「AIコンステレーション」という仕組みを使っています。これにより、AI同士が協力して仕事をこなし、計算の負担を分散させ、効率を良くします。これは、たとえるなら、1つの大きな工場ではなく、小さな工場がたくさん集まって一緒に働くイメージです。これにより、必要な電力やコストも抑えられます

AI同士を進化させて新しい能力を作り出す

異なるAIを組み合わせて、より高度なタスクができる新しいAIを作り出す「進化的モデルマージ」という技術を使っています。たとえば、AIが文章を理解する能力と画像を作る能力を持っていれば、この二つを融合させて、文章に応じた画像を作成できるAIを生み出すことができます​

chatGPTより手軽に使えるAIになる可能性が高い

Sakana AIは、小さいAIをつなぎ合わせることで、物事を考えています。chatGPTとは違い、大幅な電力を使う必要がなく、ランニングコストを抑えることが可能なAIです。


今後、サービスが普及してきたとき、chatGPTよりも手頃な値段で使用できる可能性が高いです。今後の動きに注目していきたいですね。

タイトルとURLをコピーしました